【書評】お金の常識を知らないまま社会人になってしまった人へ 大江英樹著
こんにちは、ドロンパ院長です。
今年はお金とマーケティングをせっせと勉強しようと思ったので、この本を読みました。
目的はお金の使い方と増やし方を「自分で」考えられるようになる、ということです。
20字でまとめると・・・
お金の特性を理解し、年々減らさない方法
かわいい子には旅をさせよ
物価との関係で、持っているだけでは価値がさがっていく。
うまい棒は時代時代によって、長さを変えて10円を保っているらしい。原料の値上がりとか人件費とかどう考えても上がっているので、昔10円で買えたうまい棒の長さと、今の10円で買えるうまい棒の長さでは昔のほうが長い。つまり10円の価値が下がってるってことになる。
若い人の投資は積立でコツコツが一番
若い時は仕事は選び放題で、体力と時間を価値(給料)に換えることができます。でもだんだん年をとってくると、体力はなくなるし、仕事も選べません。そこではじめて「お金を働かせる」ということが重要になってきます。
しかし若いうちでも投資はしておくべき。だから積立投資が基本。
時間をお金に換算する感覚を身につける
機会費用、35年の金利とかであれば年利に換算して考えなくてはわからなくなってしまう。
絶対に正しい2つの原則
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先のことは誰にもわからない
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世の中にうまい話はない
これを大前提とした上で、「ふやす」ことを考える。
お金をふやす上でやってはいけないこと
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人に頼ったり任せたりしない
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うまい話に乗らない
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無理はしない
そなえる
保険
保険は必ず損をするようにできている。「あなたが死んで困る人がいる場合」にのみ入ればいい。年寄りとか、新入社員というのは死んでも困らない。もちろん悲しさとは別。保険で儲けようという考え自体が意味不明。
社会保険
諸外国に比べ、公的な保険はかなり優れている。下手したら医療保険も健康保険でまかなえる。高額療養費制度があるから。しかし問題は「申請しなければもらえない」ということ。どういう種類で、どういう場合に補償されるのかを知っておく、もしくは、調べきれなければいけない。社会保険をベースに、他の生命保険とか医療保険に入ることを考えること。
公的年金
もし年金制度がなければ大変なことに。再分配をして、年金を支給しているので、平等性が強い。そうでなければ金持ちの息子は親を支えられるけど、金をもってない息子は親を支えられなくなってしまう。
じぶん年金
公的年金は老後になって「一日一食支給される弁当」のようなもの。これだけでは楽しく生活できない。
毎月一定額、強制的に積み立てて資産を作るしかない。
積立のポイントは
- 毎月一定額給料天引き
- 絶対に引き出せない仕組み
が原則。
これに合致しているのがiDeCo。iDeCoのメリットは
- 掛け金が所得から全額控除される
- 運用コストが安い
- 老後資金が保全される
60歳まで絶対におろせない、らしい。
つかう
金利とは、人のお金の使用料。なるべく払わないようにしたい。
- クレジットカードを使うのは良いが、「金利」がかかる使い方はしない。分割やリボなど。
- 資格は食えない。必要条件であって、十分条件ではないから。
- 持ち家や賃貸か?車がいるかいらないか?、これらはすべて自分で判断するしかない。
- セミナーもほとんど役に立たない
- 人のためにお金を使って、「信用」を積み上げていったほうが良い。人への投資を。利他的な行為は、結局自分の満足感が高まる。
- できるだけ「借り」はつくらず、「貸し」を作っておくこと。
特にiDeCoと人への投資ということは、非常に勉強になった。
お金を貯める裏ワザはなくて、給料天引きの積立しかない、ということも非常に勉強になった良い一冊だった。