【書評】頭のいい説明は型で決まる 犬塚壮志著
こんにちは、ドロンパ院長です。
思っていることはいろいろあるのに、話すと伝わらない、ということが多々あるので、こんな本を読んでみました。
なんか20代の新入社員が読みそうな本やけど、勉強になる点はたっぷりありました。
20字でまとめると・・・
説明するときは「型」を逸脱してはいけない!
説明とは、理解の階段をつくってあげること
段差は低くて多いほうがわかりやすい。高くて少ないのはダメ。
低いところから登ってきてもらうためには、段差は何段もあって、低くなければいけない。
説明をわかってもらえない3つの原因
- 相手が聴く態勢をとれていない
- そもそも自分が内容をよく理解していない
- 相手のもっている知識を自分が把握していない
IKPOLET法
- interest 興味を引く
- knowledge 聞き手のもっている知識や認識にアクセスする
- purpose 目的を示す
- outline 大枠を見せる
- link つなげる
- embodiment.example.evidence 具体化、事例、証拠を示す
- transfer 転移
場合によっては順番が変わったり、とばしたりしてもOK。
interest
- これがわかると、こんなことができるようになるよ
- これをわかってないと、こんな悲惨なことになるよ
聞き手の欲を刺激する言葉を使う。プロスペクト理論での損失回避行動も利用する。
意外性の打ち出しもOK。
相手を食いつかせる2つの方法
- 一文に矛盾を入れる
- 秘密をかもしだす
健康にいい毒、世界最弱のライオン、燃える氷、ポイ捨てOKなペットボトル
違和感を感じさせてもやもやさせる、一つの文に対義なワードを入れる、極端で相手のイメージから離れてるほどいい。
knowledge
- 専門用語は、小中学生でもわかる言葉に置き換える
- 専門用語は1文に1ワードだけ
- 専門用語を使った時は注釈をいれる
相手の理解度のレベルを探る。次のステップから、その段差を埋めていく作業をはじめる。
purpose
目的を意識させる。これを理解すればこうなる、とか。
outline
今からこんなことをお話しますね!
全体を俯瞰的に。Googleマップの最初のように。
全体的にはこうです。今日は全体のここのステップを説明します。
link
語源とか、周辺知識につなげる。
embodiment.example.evidence
権威を借りたり、現実世界で有名な話につなげたり。
transfer
他のとこでも使えるんです!応用がききます。
3つの極意
- バックワードデザイン
- メンタルバリアブレイク
- 比喩
バックワードデザイン
聞き手にどんな能力を身につけてほしいか?を逆算でデザインする。
メンタルバリアブレイク
心理的なハードルを下げる。相手を否定しない。
比喩
聞き手が知っている知識を利用した喩え。
擬人化。ストーリーをつくる。1項目に擬人化は一つ。
東大院生が書いた!っていうのがもはや時代を感じさせるというか、まだこのキャッチで売れるのが悲しくなるが、内容はけっこうよかった。
他の本も読んでたら、評価も低くなっていたかもしれないが、説明本はこれぐらいしか読んでないので、実践してみようと思った。
しかし最近はどんな本でも行動経済学の内容がでてくるな・・・。