狩野一峰の思考錯誤

言いたいことも言えないこんな世の中だからこそあえて本名で

【書評】頭のいい説明は型で決まる 犬塚壮志著

こんにちは、ドロンパ院長です。

 

思っていることはいろいろあるのに、話すと伝わらない、ということが多々あるので、こんな本を読んでみました。

なんか20代の新入社員が読みそうな本やけど、勉強になる点はたっぷりありました。

 

20字でまとめると・・・

説明するときは「型」を逸脱してはいけない!

 

説明とは、理解の階段をつくってあげること

段差は低くて多いほうがわかりやすい。高くて少ないのはダメ。

低いところから登ってきてもらうためには、段差は何段もあって、低くなければいけない。

説明をわかってもらえない3つの原因

  1. 相手が聴く態勢をとれていない
  2. そもそも自分が内容をよく理解していない
  3. 相手のもっている知識を自分が把握していない

IKPOLET法

  1. interest 興味を引く
  2. knowledge 聞き手のもっている知識や認識にアクセスする
  3. purpose 目的を示す
  4. outline 大枠を見せる
  5. link つなげる
  6. embodiment.example.evidence 具体化、事例、証拠を示す
  7. transfer 転移

場合によっては順番が変わったり、とばしたりしてもOK。

interest

  • これがわかると、こんなことができるようになるよ
  • これをわかってないと、こんな悲惨なことになるよ

聞き手の欲を刺激する言葉を使う。プロスペクト理論での損失回避行動も利用する。

意外性の打ち出しもOK。

相手を食いつかせる2つの方法
  • 一文に矛盾を入れる
  • 秘密をかもしだす

健康にいい毒、世界最弱のライオン、燃える氷、ポイ捨てOKなペットボトル

違和感を感じさせてもやもやさせる、一つの文に対義なワードを入れる、極端で相手のイメージから離れてるほどいい。

knowledge

  • 専門用語は、小中学生でもわかる言葉に置き換える
  • 専門用語は1文に1ワードだけ
  • 専門用語を使った時は注釈をいれる

相手の理解度のレベルを探る。次のステップから、その段差を埋めていく作業をはじめる。

purpose

目的を意識させる。これを理解すればこうなる、とか。

outline

今からこんなことをお話しますね!

全体を俯瞰的に。Googleマップの最初のように。

全体的にはこうです。今日は全体のここのステップを説明します。

link

語源とか、周辺知識につなげる。

embodiment.example.evidence

権威を借りたり、現実世界で有名な話につなげたり。

transfer

他のとこでも使えるんです!応用がききます。

3つの極意

  • バックワードデザイン
  • メンタルバリアブレイク
  • 比喩

バックワードデザイン

聞き手にどんな能力を身につけてほしいか?を逆算でデザインする。

メンタルバリアブレイク

心理的なハードルを下げる。相手を否定しない。

比喩

聞き手が知っている知識を利用した喩え。

擬人化。ストーリーをつくる。1項目に擬人化は一つ。

 

東大院生が書いた!っていうのがもはや時代を感じさせるというか、まだこのキャッチで売れるのが悲しくなるが、内容はけっこうよかった。

他の本も読んでたら、評価も低くなっていたかもしれないが、説明本はこれぐらいしか読んでないので、実践してみようと思った。

しかし最近はどんな本でも行動経済学の内容がでてくるな・・・。