町の張り紙から人手不足倒産を考える
こんにちは、ドロンパ院長です。
みなさん人手不足倒産という言葉を知っていますか?
会社や店を作ったものの、そこで働く人がいなくて倒産や店じまいに追い込まれるというものです。
私は現在人材業界に所属しているので、実はこういう話はけっこうあります。
特に福祉業界。福祉業界はそのイメージもあって万年人手不足です。福祉事業は国の事業なので、日本各地に施設ができなければいけません。例えそれがド田舎でも、です。
この前も施設(建物)は完成したけど、そこで働く人を確保できないのでオープンできない、という悲惨な状態の福祉施設がありました。なんとか採用支援をしてオープンはできましたが、入居希望者はたくさんいるのに働く人がいないので福祉サービスを受けることができないという非常に社会的な問題となっています。
さて、昨日職場の近くを歩いていたらこんな張り紙を見つけました。
とある眼科の張り紙ですが、なんと人手不足により特定の曜日は休診します、という張り紙です。これを見て驚愕でした。
というのも、医者に聞いたのですが眼科というのは医者の中でも比較的人気がある科だそうで、その理由として内科や外科等に比べると血を見る機会が圧倒的に少ないからだそうです。
また、その理由により女医さんが多いとのこと。加えて看護師なんかも眼科は比較的職場として楽、みたいなイメージがあって人気だそうです。
ですが、その人気な眼科ですらこういう張り紙です。
そういえば牛丼のすき家が一度叩かれてましたね。24時間営業であまりにも疲弊しきった従業員が店の厨房の中で寝てたとか。あの時にすき家は「その時間帯に働く人を確保できなければ店を開けない」という対応をしました。今でも私の家の近くのすき家は夜中は営業をやめています。
ちょっと前までは、お客さんがとれない・離れていってしまったというのが原因で倒産に至るケースがほとんどでしたが、今は従業員が採用できないので倒産する、という時代に入っています。もちろん大手企業を中心に、やめさせない工夫や取り組みを推進していますが、中小企業はそれで倒産するとはつゆ知らず、涼しい顔で従業員の労働力を搾取している企業もまだたくさんあります。スーパー従業員が1人いたところで、会社というのはうまくいくような場所ではありません。
やはり組織力というのが大事になってきます。
特に一般的に魅力が少なく、なり手が少ないような業界は今後人手不足倒産が右肩上がりに増えていくでしょう。今まで気にもとめていなかった人材採用や教育に注力することで、今後生き残れるかどうかが決まっていくことでしょう。